なぜ、ヨガ教室にいくのでしょうか。
私たちはみな、よりよい方向へ脚をすすめていきたいと願っています。
今より良くない方向へ進むために、わざわざ自分の大切な時間や、お金を使う人はいないからです。
では、ヨガの練習の時間を「よりよい方向へ進むための時間」にするために、
どのような取り組みが必要でしょうか。
第一には、
ケガをしないこと。
これは何より大切です。
ケガをすることで、様々な機会が奪われ、
場合によってお金を使わなければならないですし、
なにより心地よくありません。
では、どうすればケガをしないで練習に取り組むことができるでしょうか。
まず、体を動かしているときに集中力を途切れさせないことです。
自分の体に意識が向かなくなったとき、
つまり、
自分自身で制動する意思を手放したとき、
「うっかり」の事故が起きます。
車のよそ見運転とおなじ。
気がつく意識を、自分自身に置きつづけます。
つぎに、呼吸が体を満たす感覚を持ち続けること。
その感覚がなければ、ポーズの強度をすこし下げるのも良いでしょう。
なぜなら、その感覚がないとき、
頭や肩の周りが強ばり、体の部位に気がつく意識をむけることが難しくなるから。
気がつく意識を向けることができない場合、
先に書いたとおり、体の感覚をキャッチできず無理をしてしまったり、
うっかりの事故が起きやすくなります。
第二には、
進む方向を間違えないということ。
私たちはむずかしいポーズをとりたいわけではありません。
ただ単に「体を柔らかくしたい」とお考えの方も、もう少し深く考えてみて。
「なぜ柔らかくなりたいのか」という問いに対しての答えを探してみましょう。
もちろん練習を重ねた結果、アクロバティックなことが簡単に出来るようになったり、
とても柔軟な筋肉をもつことになったりするかもしれません。
でも、それは結果です。
もう少し些細な次元「段階」という部分に目を向けましょう。
今、自分の体の”どの部分”が、
”どのような反応”を示しているのか。
それを心地よいと感じているのか。
もう少し動いても大丈夫だよ!と、言ってくれているのか。
悲鳴しか聞こえないのか。
そして、その聞こえた声(言い換えると、湧き上がった感覚)に、
どのようにして応えるのかという部分を大事にしたいのです。
それはなぜ?
進む方向を間違えないために。
心や体の状態をムシして進むことは、ケガを引き起こしかねませんし、
なによりも進む方向のことを忘れて「闇雲に」進んでいる状態に他なりません。
ポーズをお休みするという選択も、もちろんあります。
また、私たちは強度を調整することができますから、意固地になって声を無視せず、
体と心と二人三脚で行きましょう。
二人三脚で、ベストタイムを目指して走ること。
それは、どんな状態が好ましいでしょう。
体は「まだいける!」と言っているのに、
心が「もう怖いからやめておこう」と言ったら??
余力を残してのゴールとなれば、ベストタイムはでませんよね。
逆も、もちろん。
体が「もうやめてー!!」といっているのに、
心がそれをムシして突っ走る。
二人三脚の脚がもつれて、ビッターーーンと転ぶ絵が見えませんか?
わたしたちは、ケガをしないように。
進む方向を間違えないように。
つまりは、
自分自身の心と体にたいして、乱暴な扱いをしないということです。
乱暴というと、故意に傷つけるようなイメージですが、
エゴや無知が、知らずに傷つけることがあります。
それによって傷ついたとき、
自分でも、「なぜ不快な状態を引き起こされているか」がわからないので、
タチが悪いです。
ケガをしない。
進む方向を間違えない。
このふたつを大事にして、
心と体の二人三脚ですすめていく。
そういう教室を心がけています。
どうぞ、レッスンをうけにいらしてくださいね。